「音楽メディアユーザー実態調査」を読むときの注意
日本レコード協会が毎年行っている調査「音楽メディアユーザー実態調査」の最新版2012年度版が公表されました。
しかーし、この調査、そのまま鵜呑みにすると、本来の読み方を間違えたり勘違いしてしまう人が多いんじゃないかと思ってしまいます。
現に、internet watchニュースでも
音楽購入のきっかけ「無料動画配信サイト」が「テレビ」と肩を並べる存在に
と紹介しています。本当にそうなのかな?
調査対象者はインターネット環境が前提?
音楽メディアユーザー実態調査の回答方式はインターネットアンケート方式です。
レコ協の報告書を読むと調査対象者は無作為にサンプリングされているらしいのですが、具体的なサンプリング方法までは書いてありません。
そのサンプルがインターネットを使えなかった場合調査対象からはずしているのかもよくわかりません。
「インターネットで回答してね」ってことですから、必然的にはずれてるんじゃないでしょか?
2009年からインターネットアンケート方式に
過去のバックナンバーを読むと、どうやら2008年までは「質問紙による面接留置き自記入式」とのことで、特にインターネット環境を持っていない人も調査対象になってたんじゃないかと思われます。
2009年からインターネットアンケート方式に変更されています。
インターネット環境を持っていない人が無料動画配信サイトを見ているとは思えない
というわけで、ぼくの言いたいことはこれでした。
アンケートに答えられない(インターネット使えない)人がどれだけいたのかわからないですが、そういった人を含めたら、無料動画配信サイトを参考にしている人はもっと低いんじゃないかと。逆にテレビ、ラジオを情報源にしている人はもっと多いんじゃないかなー。
まとめ
もしサンプルから偏っているのであれば、それは偏った範囲での調査結果になります(それはそれで役立ちますが)。
「音楽メディアユーザー実態調査」自体はとっても興味深い調査ですが、必ずしも日本人全体の現状ではないと認識すべきではないでしょうか。
そんなこといっても、日本のインターネット普及率すごいじゃん?ほぼ日本人全体の現状でいいんじゃないの?
という向きもあるかもしれませんが、私的に利用できるという条件下では、日本のインターネット普及率は意外と低いかもですよ。>参考: http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/6200.html
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