フリー音楽素材の「フリー」って何だろう?

日本のフリー音楽素材の「フリー」って何がフリーなんでしょうか?

フリーの意味

フリー音楽素材サイトの利用規約まとめでまとめましたが、結局フリーの意味はサイト間でバラバラ、という結果でした。

バラバラとはいえ、フリーが指している部分は大体以下のようになるのですが、サイトによってどれがフリーなのか組み合わせが違うというわけですね。

  • 著作権(※注意)
  • 著作権表記
  • 使用目的
  • 商用利用
  • 使用料金

※著作権フリーという表現には注意です。フリー音楽素材サイトの利用規約まとめを読んでみてね。
また、サイトによってはこれらの条件から外れる場合に、料金を支払えばOKだったり、どうやってもNGだったり、別の条件も絡んだり、とまた対応がが違っています。
 例1)通常は商用利用は不可だけど、使用料を支払えば使用できる
 例2)商用利用不可(どんな場合も)
 例3)通常は著作権表記しなくていいけど、商用の場合は表記必須
と、「商用」と「著作権表記」の複数項目が相互に絡んだルールになっていたりもします。

間違っている著作権フリーという言葉

個人的に残念だったのは、「著作権フリー」を謳いながら著作権を主張するサイトがたくさんあること。ぼくは以前より著作権フリーという言葉は使うべきではないと(ひっそりと)主張してきました。

Q 著作権フリーなのですか?
A MusMusのフリー音楽素材は利用規約をお守りいただければ自由に無料でご使用いただけますが、著作権は放棄しておりません。 個人的には「著作権フリー」という言葉は意味が統一されておらず誤解を招くのであまり使用しない方が良いと考えています。(MusMus FAQ)

著作権フリーとは、文字通りとらえると著作権を放棄しているか消滅しているパブリック・ドメインを指すはずです。

毎度おなじみwikipediaの記事を抜粋しますと、

著作権フリー(ちょさくけんフリー)とは、文字通り解すれば、著作物に、著作権が存在しない状態。あるいは、放棄された状態のことである(アライコウ 2011, p. 136)。しかし少なくとも日本では、利用規約範囲内で断り無く使用できる意味として、権利放棄されたものでないとも指摘される言葉である(妹尾 2006, p. 45)。
~ 中略 ~
この誤った使用例は、素材データの分野では、表現上の問題が含まれたまま数多く定着した(アライコウ 2011, p. 136)。 言葉の表現に関わらず利用範囲や配布可能数を、逸脱した場合は、著作権の侵害である(日本商工会議所 2005, p. 172)。2011年8月21日 (日) 06:20

と、「誤った使用例」とバッサリ^^;
言葉の表現はともかく、利用範囲を逸脱した場合にはキッチリ著作権侵害になるとも書かれています。
実際に「著作権フリー音楽」で検索してヒットしたサイトを見ても、大抵はサイト側が著作権を保持しています。(企業運営の有料サイトが多い印象ですね)

料金フリー(無料)について

「フリー音楽素材」でヒットするサイトは無料の場合が圧倒的に多いです。ただし、これらはほぼ個人運営のサイトです。どうやら日本では「作曲も運営も個人というフリー音楽素材サイト」がやたら発達しているんじゃないでしょうか?そしてそれらのサイトの特徴として、「著作権を放棄していない」ことも挙げられます。

海外はクリエイティブ・コモンズ・ライセンスですっきり

海外の音楽素材はロイヤリティーフリー(つまり有料)のものと無料のものがはっきり区別されているように思います。なかでも無料素材に関して特筆したいのは、多くの素材がクリエイティブ・コモンズ・ライセンスに準拠していることです。
実は日本の音楽素材で複雑化している「改変」「再利用」「著作権表記」「商用利用」の4項目がどのようにフリーなのかは、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスを採用することで確実に明確化されます。
クリエイティブ・コモンズ・ライセンスとは、大雑把にいえば著作権とパブリックドメインの橋渡しをするライセンス形態。そのうち他の記事にまとめてみようかな。

まとめ

  • 日本ではフリーが指している意味がバラバラでルールも複雑化している
  • 著作権フリーという言葉にご用心
  • 海外では無料の素材はクリエイティブ・コモンズ・ライセンスに準拠していたりして、何がフリーなのかすっきり明確

といった感じでしょうか。

これだけでは「日本のフリー音楽素材は使い難いぞ」で終わってしまうので、ちょっとした提案を・・・

提案

フリー音楽素材を利用する方へ向けて

サイト間で全く異なるフリーの意味と複雑なルール・・・現状でこれをまとめることはできません。著作権を侵害しないための自衛策としては

  • 多数の楽曲を使用する場合は、なるべく少数のサイトに絞る
  • 使用楽曲の選定やダウンロード作業は最後に回す

といったとこですかね。
個人的には「ダウンロード時に利用規約を保存しておく」とかはあんまりおススメしません。たくさんダウンロードした場合、保存した規約と楽曲をひもづけしておかないといけないのが手間だし、保存しておいた期間中に規約自体が改訂されているかもしれません・・・

フリー音楽素材を公開する方へ向けて

  • 「著作権フリー」を主張しつつ著作権を主張するのは止めませんか
  • 著作権を放棄していないのであれば、そういった情報へのリンクをトップページのわかりやすい位置に設置する
  • 利用規約が存在することも同様にトップページに設置
  • クリエイティブ・コモンズ・ライセンスに準拠する

こんなとこでしょうか。
当サイトでもまだ対応できていないとこまで盛り込んじゃいましたが・・・ぼく自身はクリエイティブ・コモンズ・ライセンスに準拠すべく現在準備しています。
トップページのインフォメーションも、サイトデザイン変更に合わせてなんとかしたいなぁ。
そして将来的にはクリエイティブ・コモンズ・ライセンスを布教(笑)し、日本のフリー音楽素材の規約を使いやすく標準化したい(妄想)。

| カテゴリ:音楽素材考察 | 0 コメント

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