M-Audio Keystation 88 MK3 はDTMに最適!だけど注意すべき点も

このたび電子ピアノからセミウェイトキーボードに乗り換えてみました。
ここ数年はYAMAHAの電子ピアノP-45を使っていたのですが、あるときドの音が鳴らなくなり、次にミの音が鳴らなくなり、と、このままいくと某クラリネットの歌のようになりそうな状況になっていました。
P-45自体はとてもいい電子ピアノなので修理しようかとも思っているのですが、そもそもピッチベンドやモジュレーションのホイールが無かったのがずっと気になっていたんですよね。よくこれでDTMできていたものです。
そこで、購入したのがこちら、M-Audio Keystation 88 MK3 です!
どのキーボードにしようか色々と迷いましたが、電子ピアノではなく、いわゆるMIDI キーボードである M-Audio Keystation 88 MK3 を選びました。これにはやっぱりホイールのあるキーボードでDTMをやりたかったというのが大きいです。
とりあえず試奏シーン
とりあえずいろいろ弾いてみたシーンをどうぞ。
電子ピアノとKeystation 88 MK3の決定的な違い
結論から言えば、鍵盤の仕組みが違います。
本物のピアノは鍵盤の奥にハンマーがあって、そのハンマーが弦を叩く仕組みになっています(といっても実際はかなり複雑な仕組みなので気になる方はググってみてくださいね)。
キーボードの中でも、内部で本物のピアノのハンマーの動きを模したものが「ハンマーアクションキーボード」です。本物のピアノに近い演奏感が得られます。
対して「セミウェイトキーボード」とか「ライトウェイトキーボード」というのは、鍵盤は単なるスイッチとなっていて、一度押した鍵盤がバネの力で元の位置に戻る方式です。スイッチを鍵盤の形にした、というのが正しいですかね。もちろん各社様々な工夫をしていますが、本物のピアノ鍵盤の弾き心地からは大分離れたものになります。
電子ピアノは(通常は)ハンマーアクション方式です。Keystation 88 MK3はセミウェイト方式ですね。
電子ピアノからKeystation 88 MK3へ変更するということは、「ハンマーアクション」から「セミウェイト」に鍵盤の方式を変える、とも言うことができます。
この点を踏まえて以下まとめをご覧ください
Keystation 88 MK3 の良いところ
ベロシティ対応ばっちり
Keystation 88 MK3 も電子ピアノと同じく鍵盤を押した強さ(ベロシティ)を表現することができます。
これはほぼ問題ありませんでした。強く弾けば大きいベロシティで入力されます。ものすごく小さいベロシティの入力はやや苦手かもしれませんが、ほぼ問題になるレベルではありません。
小さい
めっちゃコンパクトです。薄いし奥行きも狭い。場所を取りません。
USBケーブル1本でPC接続
今どきは当たり前なのかもしれませんが、USBケーブル1本でPCと接続できます。MIDIケーブルは不要です。ただし、別途MIDI端子もあるのでMIDIハード機器につなげることもできます。
USBバスパワーで動く
これも便利な特徴ですね。別途AC電源を繋ぐ必要がありません。
質感が良い
ややマットな仕上がりの鍵盤で、なかなかカッコいいです。高見えします笑。
Keystation 88 MK3 の気になるところ
速い曲を弾きにくい
ショパンの幻想即興曲や子犬のワルツを弾こうと思うとかなり厳しいです。セミウェイト鍵盤の限界を感じます。先ほど紹介した私の試奏動画がミスタッチだらけなのはこのためです(嘘です下手だからです)。
ゆったりとした曲ならほぼ気になりません。
ピッチベンド&モジュレーションホイールが重い
エレクトーンやシンセのイメージでいると「重い!」と感じるはずです。ただ、軽すぎると想定より動かしすぎちゃうこともあるので、この重さを良い点と考える人もいると思います。

まとめ
いやー悪いところを探しましたが、ほぼ無いですね。基本的にはオススメできるキーボードだと思います。
ただし!
これからピアノを練習しようと思っているピアノ初心者にはオススメしません。ピアノを練習するなら最低限ハンマーアクションのキーボードにすべきです。例えば私も所持している YAMAHA P-45 はハンマーアクションかつ弾きやすくておススメできる電子ピアノです。
ハンマーアクションの場合ある程度勢いをつけて鍵盤を叩くと押し切らなくても勢いで発音するんですが、セミウェイトの場合それが無いのが大きいと思います。リストのラ・カンパネラの右手小指のような演奏はほぼ不可能ではないかと思います。
また、これはなかなか言葉では表せないんですが・・・どうも人間は鍵盤のハンマーの動きを取っ掛かりにして連続する音を弾いているような気がします。セミウェイトのバネの押し戻しでは取っ掛かりにならないんですね。なので連続した速い音を弾きにくい。あくまで個人的な感覚なのですが。
とはいえDTM目的であれば全く問題ありません。
皆さんの参考になれば幸いです!
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