Omnisphere 2 レビュー | 海のように深い懐をもつ最強シンセサイザー

 

Omnisphere 2 がセールになっていますね!(2021年10月現在)

通常6万円以上するところ4万円ほどになっています。

そういえばお世話になっているOmnisphere 2のレビューを書いていなかった!と思い立ち書いてみました。

まずOmnisphere 2の特徴です。

Omnisphere 2の特徴

① 音質が良い
② 膨大なプリセット(音色)数
③ 目的の音を探しやすくする工夫
④ 強力なエフェクター
⑤ 音色エディット
⑥ ORBインターフェース
⑦ 無償アップグレード

こんなところでしょうか。順番にご紹介します!

特徴① 音質が良い

Omnisphere 2といえばその膨大な収録音色数をまず挙げる人が多いと思いますが、あえてこちらを先に挙げさせていただきます。とにかく音質が良い!

内蔵エフェクトとセットで作り上げられた音がプリセットとして大量に入っていますが、どれもこれもうっとりするような音質です。
プロが作った音色とエフェクトのセットといった感じで即戦力な音質になっています。
記事の後半にサンプルを置いておきますのでぜひ聴いてみてください。

特徴② 膨大なプリセット(音色)数

先ほども書いたように即戦力な音が大量に入っています。

主な音色のラインナップとしては、

  • シンセ系(モノ、ポリ、パッド、リード、ノイズ、ベース)
  • 環境音系(テクスチャ、プレイアブルテクスチャ)
  • パーカッション系(エレキ、生)
  • リアル楽器音系(ギターなど)
  • コーラス系
  • オルガン系
  • トランジション系
  • エスニック系

こんなとこでしょうか。もっとあるんですがここでは割愛します。

各プリセットにはこんな感じでアイコンがあるんですが、これがまたカッコいい!

地味に使えるのがトランジション系。Omnisphere 2 内部では「Transition Effects」というカテゴリに分類されています。

トランジションというのは音楽の展開を意味していて、カテゴリ「Transition Effects」にはそういった音楽の展開時に鳴らすとカッコいいエフェクトがたくさん詰まっています。

他のシンセであればつまみをたくさんいじくって作っていくような音が完成形で一発で呼び出せます。
音楽の展開部分がなんとなく締まらないなという時に重宝します。

他にはシンセ系の音がいいのは当然として、コーラス系の良さも目立ちます。ちょっと他の音源で聴いたことのないようなコーラスもたくさん。逆に手薄なのギター、ピアノ、バイオリンなどの一般的な弦楽器でしょうか。こういった音は専用のシンセに任せた方がいいと思います。

特徴③ 目的の音を探しやすくする工夫

Omnisphere 2 には膨大な種類のプリセットが収録されているので音を探すのが大変という贅沢な悩みが発生します。この辺も工夫されていて、多機能なブラウジング機能で絞り込んでいくことができます。
画面はこのような感じです。

左から右に向かってカテゴリ、タイプ、ムード、ジャンルといった感じで絞り込んでいきます。

※Omnispere 2からはTrillian の音色も呼び出すことができますので、画面ではTrillianのカテゴリ分類も表示されてしまっています

更に Omnisphere 2 には音色を探しやすくする工夫として、似ている音を探してくれる「Sound match」という機能が備わっています。これは「選んだ音はそこそこイメージに近いけどなんかちょっと違う」というシーンで役立ちます。

音色をロードした状態で「Sound match」ボタンをクリック。

現在ロードされている音色に似ている音が一覧で表示されます。

まぁ問題としては似ている音に絞ってもまだまだ選択肢が多くて選びきれないってことですかね・・・贅沢。

特徴④ 強力なエフェクター

Omnisphere 2 には数々のエフェクターが内蔵されています。大量のプリセットには最初からエフェクターが組み込まれていることがほとんどですので、プリセットのエフェクターをいじったり抜き差ししたりしてエディットしていく感じです。

この内蔵エフェクター、一昔前は下手するとDAWに標準装備されていたエフェクターより強力だったんですよね^^; 当時SONARを使用していたぼくは初めてOmnisphere 2を使った時のリバーブのきめ細かさに度肝を抜かれました。

2021年現在、さすがにDAWに標準装備されているエフェクターも進化していて、例えばStudio Oneに搭載されているリバーブもかなり良いです。それでもOmnisphere 2に搭載されているエフェクターが強力なのは今でも変わらないと思います。

特徴⑤ 音色エディット

この部分を推す方も結構いるみたいなのですが、個人的にはあんまりOmnisphere 2で音色エディットしなかったりします。だってプリセットの完成度が高すぎるんだもん笑

それでも各プリセットにはちゃんとこういったエディット画面があるのでいじろうと思えば色々といじれますし、ゼロから構築していくことも可能です。

AからDまでの4つのオシレータには波形プリセットのほかにもサンプリングした波形を割り当てることができます。

こちらはアルペジエーター画面。

でも Omnisphere 2 はそうやって音色を作りこむシンセじゃないような気がするんですよね。もう出来上がっている膨大な数の完成度の高い音色をポンと呼び出してそのまま使っちゃうというのが正しい Omnisphere 2 の姿だと個人的には思います。

特徴⑥ ORBインターフェース

あんまり話題になりませんが、ORBインターフェースというものが付いています。
どの音色でもこの円形のPADをグリグリいじることで音色を変調させることができます。

また、このポイントが自律的に動くようにもできるので、規則的かつやや予測不能な形で音を変調させることができます。
他のシンセみたいに何らかのパラメータに紐づけたりとかしなくてもいいので簡単。

特徴⑦ 無償アップグレード

Omnisphere 2 は2021年現在バージョン2.6となっています。発売からだいぶ経ったいまでも2系のままアップグレードを数回重ねているのですが、なんと全て無償です。そのアップグレード内容が、ハードシンセと同期できるようになったりアルペジエイターが強化されたり、他のシンセならお金とるんじゃないの?ってくらいの内容だったりします。
この辺はTrillianもそうなので、Spectrasonicsという会社の理念とか信念のような気がしますね。

音色サンプル

お待たせしました。膨大過ぎる Omnisphere 2 の収録音からぼくのお気に入りをいくつかご紹介します。

Alias Drone Boom

Playable Texture カテゴリから。こういう雰囲気を作れる音がたくさん入っています。

Bell of Apocalypse

ベルカテゴリから。これがベル・・・?ベルという概念に収まらないようなとんでもない音ですね。

Drop Off

watsonイチオシのTransitionカテゴリより。ちょっと音が大きいかも・・・

Endless Opera Pad

Pad and Strings カテゴリから。どうですか。この音色でちょっと和音を弾いただけで音楽になっちゃってます。この音はこれでもOmnisphareでまだ普通のPADと言えます。

Boys Choir Oh-Eh-Ah

声もいいのがたくさん入っております。こちらは少年隊コーラスのプリセット。そのまま弾いても「おーえーあー」としゃべってくれるので単調になりません。

Gospel Worship 5

こちらも声のカテゴリに入っていますが・・・なにやら教会のような空間で人々が祈り(?)を捧げているような・・・使いどころが謎ですが妙に心に突き刺さるこんな音が8種類も入っています。

Comping Tom and Dave

Synth Poly カテゴリより。こちらもちょっと弾いただけで音楽になっちゃってますね。

Glorious Steel

ギターはいまいちと書きましたが、細かいアーティキュレーションを表現できないだけであって単音の音自体はこんな感じで素晴らしいです。

オススメな使い方

ぼく個人のオススメな使い方をご紹介します。

Omnisphere 2 の世界は海のように深くて底が見えません。目的とする音がイメージできていてもそう簡単には探し出せません。そこでオススメしたいのは一期一会的な使い方です。

曲をある程度作り始めてからOmnisphere 2で目的の音を探すのではなく、最初にOmnisphere 2 で適当に音を選んで「おっ?この音いいな」と思ったらその音を軸に曲を作り始めるといううやりかたです。あるいは「なんか1パート足そう」と思った時に音色のイメージを決めずにとりあえずOmnisphere 2を開いてみる、とかですね。プロダクションミュージックを大量に作りたい方にはめちゃくちゃマッチする使い方だと思いますよ~

ぼくの曲ですと「ねずみのパーティー」「ゆきうさぎ」などがこの方法で作られています。特に「ゆきうさぎ」は単独のプリセットを単に弾いているだけです。ヴェロシティで音色が変化するので展開もラクでした。
参考になれば幸いです!

最後に

Omnisphere 2 の懐はとてつもなく深いです。その海のように深すぎる懐で溺れてしまったのが若かりし頃のぼくでして、購入してから数年ほどはいい音だと思いながら実際の曲に使えない日々がありました。
でも、深いなら深いなりに付き合い方を改めればよかったのでした。それが本記事の「オススメな使い方」です。

この記事をお読みのあなたも Omnisphere 2 の音の海で溺れてみませんか?

| カテゴリ:音源

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